会長挨拶

日本小児外科QOL研究会 会長

第29回日本小児外科QOL研究会
会長 河野 美幸

金沢医科大学 小児外科

 この度、金沢の地で第29回日本小児外科QOL研究会を開催させていただくことになりました。大変光栄なことと深く感謝申し上げます。

 金沢ではこれまで第2回梶本照穂先生、第12回伊川廣道先生、第21回大浜和憲先生と本研究会が3回開催されており、4回目となります。

 会場は金沢市内の中心地にあります金沢ニューグランドホテルで開催させいただきます。加賀百万石前田家の藩祖を祀った尾山神社や武家屋敷、兼六園、金沢城などもすぐ近くにありますので、時間が許す限り金沢の情緒を味わっていただければ幸いです。

 金沢は文化の街ともいわれております。その一つとして茶の湯の文化が深く根付いております。そのお茶に欠かせない和菓子も京都に引けを取らないほどに有名でございます。その中にあって名店中の名店と呼ばれています『吉はし』のご主人に文化講演をしていただく予定です。人をおもてなしする和菓子作りの心が、患児のQOLを考えるわれわれと相通じるものがあると考え、御講演をお願い致しました。心に残るお話を伺えるのではないかと期待しております。

 今回のQOL研究会のサブタイトルを「子どもたちの日々の生活を豊かに」とし、要望演題を「排便管理」とさせていただきました。便秘から直腸肛門奇形、ヒルシュスプルング病、ヒルシュスプルング病類縁疾患、脊髄髄膜瘤術後など様々な排便に関する問題を抱える患児のQOL改善を目指して、皆様と考えていただければと思います。それ以外にも普段の日常生活にかかわる問題点、それに関わる家族への支援など「栄養管理」「排尿管理」「入院生活」「在宅医療」など小児外科が関わるQOLの演題を幅広く募集いたします。

 ランチョンセミナー(共催 ミヤリサン製薬株式会社)として、今回のサブタイトルにも関わる「腸内細菌」についての御講演を浜松医科大学小児外科の川原央好先生にお願いいたしました。川原先生は皆様ご存知のように消化管機能に造詣が深く、実践に役立つ有用なお話が聞けるものと期待しております。

 多数の小児外科医療関係者にご参加頂き、明日からの診療に有益な情報が共有できることを願っております。